高知県大月町:平田智法
成魚の2タイプ
A:尾鰭のみ白:日本でいうコガネスズメダイ、浅場から深場まで。
B:腹鰭のみ白:体高がやや低い。深場のみ
Bタイプでも成魚となる前には腹鰭がやや黄色のことがあるようです。
幼魚・若魚期では特に腹鰭前縁の色彩を重視すべきではないでしょうか?
両タイプはしばしば同じところ(ごろたの駆け下り・ごろたと砂地の境目付近・岩礁域と砂地の境目付近)で観察されます。
タイプの判断に苦しむものもあり、末尾に紹介します。
平田智法
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成魚
Aタイプ(成魚の尾鰭は白く、腹鰭は黄色) |
Bタイプ(成魚の尾鰭は黄色、腹鰭が白い) |
○0795-35
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○1079-019 12cm TL
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高知県大月町 水深9m サンゴ・ごろた石帯:産卵行動。
雌雄とも通常体色。観察した20分間、同じ雌雄が産卵を繰り返した。産卵と放精は同時であったり放精が数秒後だったりした。雄が産卵中の雌の頭部をつつく行動を繰り返した。
1回の産卵は数十秒で終わり、その後雌は岩陰で待機、雄は放精や卵へのファニング、口で水流を与えることを繰り返す。1分ぐらいのインターバルで再び雌が出てきて産卵を繰り返した。16:10〜16:30 |
高知県大月町 水深35m ごろた石帯:卵保護中の雄、(不完全?な)婚姻色と思われる体色がやや淡く変化したところ。 |
幼魚〜未成魚
Aタイプ(成魚の尾鰭は白く、腹鰭は黄色) |
Bタイプ(成魚の尾鰭は黄色、腹鰭が白い) |
○0831-04 3cm TL
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○1037-10 2.5cm TL
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高知県大月町 水深15m ごろた石帯:尾鰭、腹鰭とも黄色 |
高知県大月町 水深35m ごろた石帯 |
○0835-20 3.5cm TL
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○0777-18 3.5cm TL
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高知県大月町 水深25m ごろた石帯:尾鰭、腹鰭とも黄色 |
高知県大月町 水深45m ごろた石帯:腹鰭軟条部が淡黄色・前縁は青白色、胸鰭基部上端に黒色斑出現 |
○1014-15 4cm TL
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○0813-13 4cm TL
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高知県大月町 水深35m ごろた石帯:尾鰭はほとんど白色へ、腹鰭は黄色 |
高知県大月町 水深44m ごろた石帯:腹鰭軟条部が淡黄色・前縁は青白色、胸鰭基部上端に黒色斑 |
○1105-010 4cm TL
1105-010: |
○0838-13 6cm TL
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高知県大月町・水深20m・転石帯
尾鰭が成魚の白色に変わるフェーズと思います。 |
高知県大月町 水深45m ごろた石帯:腹鰭軟条部が淡黄色、前縁は青白色 |
○0935-04 5cm TL
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空白 |
高知県大月町 水深45m ごろた石帯:尾鰭白色、胸鰭基部上端に黒色斑 |
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疑わしいもの
○0821-13 2cm TL
0821-13 2cm TL 高知県大月町 水深40m ごろた石帯:
腹鰭前縁の色彩からBタイプの可能性が高いと考えます。
○0650-17 2cm TL
0650-17 2cm TL 高知県大月町 水深22m ごろた石帯ヤギ類:腹鰭色素未発達の
可能性がありどちらの幼魚か判断出来ません。
○0861-14 4cm TL
0861-14 4cm TL 高知県大月町 水深45m ごろた石帯
Bタイプとするには体型や尾鰭の黄色の入り方にかなり違和感があります。
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