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TPG - 041〜051



T.P.G. 051(12/16/06)
道羅英夫「オーストラリアの泉」
関連BBS:2835, 2836

道羅さんのコメント:オーストラリアはアリス・スプリングスという砂漠気候の地域へ行ってきました。
ほとんど川も干上がっている状態でしたが、深くなっている場所だけかろうじて水が残っていました。こんなところでもエビや魚も結構たくさん見られたのは驚きでした。こんなことならマスクとデジカメを持って行けば良かったかとも思いましたが、水はそれほどきれいではなく、ちょっと躊躇する水質でした。海ならもっと汚くても平気で入っているのに、不思議なものです。



事務局より:ふーん、僕も行ってみたいな。地球の果てのような感じ。「2001年、宇宙の旅」を連想してしまいました。赤い岩がなんとも。こんな場所に行かれて。どんな第一印象を持たれたのかな?
 以前にメキシコの砂漠でも同じような現象が見られるとテレビで知ったことがあります。どこから由来した魚類なのか謎だったらしいのですが、地下に水脈があり、乾季にはそこで過ごすと言うことでした。エビ類(アルテミアやカブトエビ等)は休眠卵の状態で、土壌の中で乾季を過ごすことが出来るかも知れませんが、魚は無理ですものね。まあ、肺魚のように繭を作って乾燥に耐えると言うこともあるでしょうが。面白いところへ行かれたのですね。そして、調査はどんなことをされたのでしょうか?とても興味津々です。魚やエビというのはどんな仲間なのでしょうか?分かる範囲でお教え下さいな。

この写真の場所でも同じ事が起こっているかどうかは分かりませんけど。



道羅さんより続報です。12/17/06

アリススプリングスに到着して2日間、水を求めて車で走り回ったのですが、どの川も泉もカラカラでした。町の名前の由来になっている「アリスの泉」さえ干上がってしまっていました。
そんな中、アリススプリングスから車を走らせること130km、このグレンヘレン渓谷でようやく水に出会うことができたのですから、感慨一入でした。
ただ、現実的には仕事で来ているわけですから、「ようやくゾウリムシが採れる!」という思いが強かったです。

魚は大きなものでは、ブラックバスに似ていて20cmくらいの黒っぽいものと、同じような形で銀色の体に横帯が数本入っている10cmくらいの魚がいました。
小さいものでは、メダカとワカサギを足して2で割ったような2-3 cmの幼魚?がいました。
ガイドブックには、この近くの渓谷にはスパングルド・パーチという魚が棲んでいて、乾期は干上がった川底の泥の奥深くに潜んでいて、雨が降ると出てくると書いてありましたので、同じものが居るかもしれません。



事務局より:スパングルド・パーチ ? 僕はオーストラリアの淡水魚図鑑を持たないのでどんな魚か分かりません。どなたかお持ちではないですか?

T.P.G. 050(11/23/06)
新井章吾夏に生育するアマノリ」
関連BBS:

2003年8月26日に、大阪府泉南郡岬町長崎海岸地先の水深6mの砂泥底に堆積する死んだ二枚貝の貝殻に着生するアマノリ属を採集しました。アカネグモアマノリと仮称しています。形態、生殖器官の形状、分子系統解析から、新種であることが確認されました。千葉県博物館の菊地さんが、記載の準備をしています。日本には28種のアマノリ属が確認されていますが、夏に生育するアマノリ属は、種子島と沖縄本島に生育するタネガシマアマノリ1種だけでした。また、漸深帯の貝殻に生育するアマノリ属としてはカイガラアマノリ1種が報告されています。夏に貝殻上で生育するのは、アカネグモアマノリただ 1種です。

その後、瀬戸内海や内湾で潜水する機会があれば探していますが、大阪府の岬町以外では見つかっていません。



事務局より:このような環境で潜水する方は余り居ないかも知れませんが、気をつけてみましょうね。もし出会ったら、写真を御願いします。出来れば採集して下さい。

鳥巣さんの写真を入れ違えていることに今になって気がつきました。
鳥巣さん、皆さん、ご免なさい。11/25/06

T.P.G. 049(04/06/06)
鳥巣 真充「これは一体だれ?」
関連BBS:2551

この週末は台風14号の影響で伊豆半島にもうねりが出て
ほとんどのダイビングポイントがクローズになってしまいました。しかし我らが富戸だけはほとんど影響がなく、普通に潜ることが出来ました。もの凄い混雑でしたが(苦笑)

午後のダイビングで砂地をブラブラしていた時に落ちていた機械部品のようなものから顔を出している魚がいました。
臆病でなかなか筒から出てこなかったのでちょっと弄くったところ(^^;飛び出てきて筒の周りを泳ぎ始めました。
最初はマダイ(yg)かと思いましたが顔つきが違うようです。


 撮影月日:2005年9月4日 12:43
 天気:晴れ
 透視度:10m
 撮影場所:静岡県富戸ヨコバマ・水深15m

 
 状況:水温25℃、砂地の真ん中に落ちていたゴム製の筒状の機械部品のようなものの中に単独で住んでいました。
全長4センチ程度で全体が淡いブルーです。

 その後、瀬能先生に写真をお送りしたところスジスズメダイとの
回答を頂きました。以下に内容を載せました。

  画像、拝見しました。これはスジスズメダイに同定されます。実は当館の画像データベース中でオキスズメダイに同定しているものに複数種が混同されていることは以前から気がついていましたが、魚類検索という本の中に描かれているスジスズメダイの胸鰭基底上端に黒点がないことから、この特徴を重視し、とりあえずは胸鰭に黒点があるものすべてをオキスズメダイに同定していました。
 今回お送りいただいた画像は体側鱗の特徴(スジスズメダイはオキスズメダイよりも体側鱗が細かく、縦列鱗数が多い)をはっきり確認することができ、これこそがスジスズメダイであり、魚類検索の図(胸鰭の色彩)は間違っていることがほぼ確実になりました。データベース中のオキスズメダイと同定してる画像を改めて見直してみると、大瀬崎で撮影されているものが今回のものと同じスジスズメダイそのものであることもわかりました。





T.P.G. 048(04/01/05)
仮屋伸一「これは一体何?」
関連BBS:2382


撮影場所 和歌山県田辺市『中島』
水深  25m
水温  15℃
直径  約10cm
高さ  約15cm
撮影者 垣内啓志(矢口潜水)

事務局より:仮屋さんの知人が撮影された正体不明の生物です。イソギンチャク類だと思えますが、まだ、掴めません。

T.P.G. 047(11/01/04)
新井章吾「アイゴの摂餌行動」
関連BBS:2324


アイゴボール
10/18/2004 石川県福浦 水深2m

 水深5mのホンダワラ群落においてアイゴの群れを観察していたら、急にアイゴの群れが水面の方に移動していきました。見上げると、アイゴが1点に向かって集まり、ボールのようになっていました。1回だけでなく、3回同じ現象を観察しました。


カブトクラゲ受難
10/18/2004 石川県福浦 水深5m

 アイゴのボールは、段々海底に落ちてきました。近づいてもアイゴはほとんど逃げず、盛んにカブトクラゲを補食していることが分かりました。臆病なアイゴが逃げずにいるのを初めて観察しました。

 エチゼンクラゲも補食され、今年は日本海南部沿岸のクラゲが少なくなるかもしれません?隠岐において実験しようかと思います。

事務局より:全長10〜15cm 位のアイゴが密集して、頭を上に向けて静止したダンゴになっているのは何度か観察したことがあります。しかし、ダンゴになっていくのを見たことはありません。摂餌と関連した行動なのでしょうか?とても面白い観察だと思います。
 

T.P.G. 046(09/24/04)
原 多加志「何をくわえてる?」
関連BBS:2296

「草」をほおばりながら泳いでいるクロホシイシモチを見ました。クロホシイシモチって、草食性なんでしょうか? だとしても、飲み込めないぐらいの量をくわえ込んでしまって、一体どうするつもりなんでしょう? 食べたのではな
いとすると、どんなことが考えられますか?

事務局より:新井さんに海藻の同定をお願いしたところ、以下の回答を頂きました。

 クロホシイシモチが銜えているのは、内湾に生育する繊細なタイプのアカモクだと思います。まだ腐っていませんが、色素がだいぶ抜けて、柔らかくなっているように見えます。一旦打ち上げられて枯れた藻体が、満潮時に海に引き
戻され、海底に寄り藻として漂っていたのを、クロホシイシモチが銜えたのだと思います。
 細い葉に互生に鋸歯が形成されていることが、アカモクと同定した根拠です。海藻のところだけ高画質のまま切り抜いて送信してもらい、側枝が写っていれば、はっきりすると思います。側枝が円柱状で、縦にミゾがあれば(あまり細い側枝では不明瞭となるが)、アカモクと断定できます。ただし、アカモクの近縁種であるシダモクが生育している海域では、気胞が写っていないとどちらか判断できません。

 さすが専門家ですね。海藻自体を食うことは無いと思いますが、表面に動物が付いていたのを食おうとして、海藻が引っかかったままになっているのではないでしょうか?
 原さん、口をパクパクさせて、じれていませんでしたか?

T.P.G. 045(09/22/04)
原 多加志「眼の上の・・・?」
関連BBS:2294

このところ2回連続でヘンテコなコウベダルマガレイを見ています。他の特徴はコウベダルマガレイのメスなのですが、両眼の上に皮弁のような角が生えているのです。寄生虫説も出ているのですが、アップにしてみても生え際はかなり自然ですし、しかも、同じように両眼の上から生えた個体が、富戸、IOPで見られているの
で、いまひとつ納得しきれていません。これは、やはり寄生虫なんでしょうか、それともここに皮弁の生えるヒラメの種類なんでしょうか?

事務局より:寄生虫で、カイ脚類のウオジラミの仲間だろうと思います。棒状に見える部分はおそらく卵ノウでしょう。眼に選択的に寄生する仲間がいるのです。しっかり眼球に食い込んで居る感じです。眼にしか寄生しないので、他にも同じような個体が観察されると、偶然とは考えにくくて種の特徴のように思われたのでしょうね。こういう寄生虫は東伊豆では珍しかったのかも知れません。海は色んな変化を僕らに教えてくれているのかも?

T.P.G. 044(08/06/04)
石田根吉「瞳を閉じて」
関連BBS:2244, 45,4 6


 BBSで話題になっていたナヌカザメの瞳について、丁度それを捕らえた写真を撮っていたので御覧頂きたいと思います。

 富戸の海では例年3月頃にナヌカザメの成魚の姿をしばしば見かけます。2004/03/14のこの日も、ヨコバマの水深15mの砂地に寝そべっているナヌカザメが見られました(水温13℃)。

 アーモンドチョコレートの包み紙の様なこの金色の瞳が僕は好きなのです。

 上はこのナヌカの右目の当倍写真です。微細な構造を持つ金色の部分が余吾さんの仰る虹彩なのでしょうね。中央下部の黒い部分が瞳孔でしょう。ところが、何枚も写真を撮っているとストロボの明るさを嫌ったのでしょうか瞳が細くなったのです。すこし弛んだ目の下の肉がジワッとせり上がる感じでした。

残念ながらその時の右目の写真は撮っていませんでしたが、上は同じ様に瞳を閉じようとした時の左目の写真です。同じ倍率で撮影していますので、明らかに目が小さくなっているのが分かりますね。

 でも、これは僕の感覚からすると「瞼」と言うに相応しい構造に見えます。「瞬膜」と言う名の「膜」には思えないのです。

 そこで、「サメの自然史」(谷内透、東京大学出版会)を調べると、瞬膜はメジロザメ科の特徴であり、ドチザメ科やナヌカザメの属するトラザメ科のものは「瞬皺(しゅんしゅう)」と呼ばれる構造であるとの事です。それ以上の記述がないのでよくわからないのですが、上の写真にある腫れぼったい下瞼を「皺」と表現しているのでしょうか。

 なるほどなぁ、サメの種類によって瞼の仕組みに差があるなんて不思議です。一体何の為にこんな物を備えているのかやっぱり気になりますね。



事務局より:
いや、参った、参った。今日の午後、山渓の「日本の海水魚」を読んでいると、ナヌカザメには未発達の下瞼があると書いてある。うーん、そうかーと思っていると、石田さんより、来ましたね。
編集者を嬉し泣きさせるというヤツですね。では、エイ類はどうなのか?逆切れかな?

T.P.G. 043(08/06/04)
余吾 豊「うっとおしい」
関連BBS:

コウライトラギスの産卵と精子の採集状況を撮影していたところ、目の前を大きなボラが横切りました。夕方には特に多いようです。その中の全長 70 cm 位のボラにコバンザメがくっついていました。さぞかし、うっとうしいことでしょうね。

2004/07/25 鹿児島県川辺郡坊津町荒所 水深 6 m 
水温 27.0 ℃ 19:05
撮影 余吾 豊



T.P.G. 042(07/29/04)
余吾 豊「ランデブー」
関連BBS:2225

コウライトラギスの産卵と精子の採集状況を撮影していたところ、近くで3尾のハナミノカサゴが集まって、なにやら怪しい動き。
全長25 cm 程の暗い体色の個体が2尾、20 cm 程の明るい体色の個体が1尾です。小さいヤツがしきりにディスプレイを繰り返していました。

その後、大きな2尾が近くの岩盤の方へ泳ぎだし、小さいのも付いていきましたが、やがて大型2尾だけとなりまさに編隊飛行と言った感じ。

それから、2尾は泳ぐのを止め、岩盤の上でダンス。

残念ながら、ここでフィルムもエアも切れ、断念。次は狙ってみましょう。

2004/07/25 鹿児島県川辺郡坊津町荒所 水深 6 m 
水温 27.0 ℃ 18:50−19:00
撮影 余吾 豊


T.P.G. 041(07/27/04)
 加藤昌一「このベラは?」
 関連BBS:2222

2004/07/22 八丈島イデサリ 水深10m 全長6cm
撮影 加藤昌一


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