AUNJ-WORKSHOP


ワークショップ 3「紛らわしいオス、メス」

このコーナーは、みんなで作り上げていく新しいコーナー です。

04/13/03 開始

関連BBS:1474,1478,1479, 1499

事務局より:
【1474 】の今泉さんの書き込みに対し、高知県西南部、東伊豆、伊豆大島から、情報が寄せられました。タヌキベラは僕にはなじみのない魚で、これを機に親しもうと思っています。そんな折、瓜生さんから産卵期の写真3枚が届けられました。

先入観のない僕は、これはオスとメスの区別の付きにくいベラだなあというのが第一印象でした。この写真をギャラリーとして出すことも考えましたが、「待てよ。良いチャンスだから、紛らわしいオス、メスのコーナーを作ってみよう」と思いました。

ベラは雌雄の区別が付きやすいと言われていますが、実際は色々と難しいものもあるのが現状ですね。どうしてはっきりしたベラと曖昧なベラが居るんでしょうね?タヌキベラをたたき台に一つ、皆さんも日頃、気が付いていたけど未だ、声に出していない疑問をここで出していただければ面白いかなと思います。「日本の海水魚」を見ても、タキベラ属は雌雄差が分かっていないものが多いですね。生態情報を絡め、紛らわしいオス、メスと言うことで始めてみましょう。あくまでヒトが見た時に紛らわしいと言う意味です。

先ず、瓜生さんの写真を紹介し、次に、これまで寄せられたBBSの情報を列記します。さて、皆さんはどこをオス、メスの識別点にしますか?


タヌキベラのメス


タヌキベラのオス


産卵直前になりかけたタヌキベラのペア

瓜生さんのコメント:
2002年8月6日 12時頃、伊豆海洋公園(ブリマチ)、水深20m
全長・雄7cm、雌5cm
写真は求愛中の雄と求愛されていたお腹の大きな雌と上昇しかけてやめたペアで、このペアは何度か上昇しましたが産卵には至らなかったのです。この雄は雌が産卵しないのであきらめ、となりの雌に求愛しに行きました。
・・・その後、どうなったの?・・・余吾より



【1478 】 平田さん
四国西南部ではタヌキベラは数尾が比較的まとまって観察されることが多いです。
生息水深は25~50mぐらいです。警戒心は弱いので観察はしやすいのですが、水深がそれを許してくれず繁殖行動は観察できていません。ヤギ類やトサカ類を中心に行動していて、行動範囲はそれほど広くないようです。小型個体の体色はほとんど白と黒の縦線ですが、大型の個体ほど赤や黄色が入って派手になり、鰓蓋部の黒斑が赤色の地に目立ってきます。一度観察したことがある幼魚は単独でした。

【1479 】 瓜生さん
伊豆でのタヌキベラの情報です。産卵期は7月から8月です。雄は数匹の雌を守っているようで、雌の元へふらふら泳いでいきます。産卵時間は昼間でお昼頃が多いかな?
産卵上昇は通常ルーピングしてます。深場でよく見られますが産卵及び求愛行動はなぜか20m付近が多いです。雌雄差ですが、微妙です。確かに伊豆のボディーアヌスはよくクリーニングします。

【1499 】 宮本さん 
ポイント 伊豆大島 秋の浜
場所   水深30mから深場に広がる根の一番浅い場所
日時   2002.8.2 15:00頃
水温   20℃(25mより上は25℃)
透視度  15m(25mより上は7m:浮遊物多し)
天候   曇り
潮汐   不明

状況
 浅場に浮遊物が多く、急に曇ってきたので、水中はかなり暗かったです。産卵形態はペア産卵でした。私がその場所に行った時には、すでに水底から1mくらい上をペアでゆっくりと円を描くように泳いでました。産卵しそうな気配がしたのでじっと見てたのですが、1〜2分の間に雄と思われる個体(体が少し大きい方)がだんだんと積極的に迫るように円の半径が小さくなり、回転速度が速くなっていきました。そこから30cmくらい(水底から1.5mくらい)上がって産卵してさっと水底に戻っていきました。

事務局より:
今すぐでなくとも、今後、このネタに関しては色々と疑問が生じてくるのではないかと思います。どのコーナーもそうなのですが、ご意見などは「古い話題ですが」などと仰らずにいつでもお寄せ下さい。そして、長く、お付き合い下さい。相手は、そうそう容易な生き物ではありませんぞ。

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